わじまるさんち

自分の「趣味」を書いておきたいところ

ばば、いまなにがすきなのかしら

娘が生まれて2年半、実家を出てからもうすぐ3年。
あれがしたいこれがしたいとTwitterでわめき続けたけど
わたしの趣味ってなんだっけ?と思ったらいてもたってもいられなくなり、ふと実家の母のことを考えたら、なんだか気持ちが真っ暗になってしまった。

母の趣味はなんだろう
実家の押し入れには生け花の本も着付けの本も料理の本も、ショートショートの小説もあったけど、子供服とニット編みの本が一番多かった。
大きな編み機も、別の部屋のクロゼットに眠っている。
祖父が太ももの骨を折って、祖母が祖父の介助はさすがに一人では出来ないから手伝ってほしいという空気を出したときに母は事務の仕事をやめて専業主婦になった。
祖父の手術も終わり、頻繁に病院にいかなくてよくなった頃母が途方にくれながら「なにしよう」と言っていた。
中途半端に空いた時間をもて余してはパソコンでソリティアをしていた。
あんなにたくさんの趣味に繋がるものがあるのになぜやらないのだろうと思って、「もう小物を作ったり、編み物をしたり、トールペイントをしないの?」と聞くと「もう死に向かっているのに処分しづらい物を増やしたくない。処分するのはあなたたちになるでしょう」といわれてしまった。

私と姉が結婚して家を出て、更にやることがなくなってしまった。
わたしに子供が生まれて初孫を迎えるための物はどんどん準備してくれたし、職場復帰できるように待機児童の間は娘を日中預かってくれた。
この春から無事待機児童を脱け出し、慣らし保育を終えたので、平日の母は一人になってしまった。
終活しないと、といいながら趣味だったものを捨てていく母はいま、パウンドケーキを焼いている。食べたらなくなるし、おいしいしね。

母は何が趣味なんだろう?もちろん端から見ていてわかる趣味はあったけど、本人が認める趣味まではいかないらしい。

「お母さんの趣味はなに?」と聞いて「なんだろうなあ~趣味はないかな」としか返事がかえってこないのがつらい時期があった。
わたしは母に似ているから、そうなってしまうのがこわい。
娘に質問をされたとき、娘の母親ではなく私として好きなものを答えたい。
そうなったとき、わたしは私を知っているのかきちんと言語化しておきたいと思った。
だから皆さん、適当によろしくね!